勘違いしやすい統計学|柳谷晃『面白くて仕事に役立つ数学』

ビジネス

いつでも使えるような方法は存在しない

こんにちは、一生と言います。

今回ご紹介する章は、

柳谷晃さんの

「面白くて仕事に役立つ数学」

4章:数字はウソをつかないか

です。

数学

今は統計学など仕事において数学を使うことが多いですよね。

徳

説得するとき、数字も伝えたほうが相手が理解しやすいですよね。

その数字を求めるのが数学です。

しかし、その数字だけを信じていいでしょうか?

例えば、よく聞く平均という言葉。

大体の人には、

平均とは真ん中の値

と思っている人が多いと思います。

しかし、統計学で真ん中の値とは、

平均値

中央値

最頻値

と3つもあります。

それぞれが真ん中の値と見られ、使うときによって必要な値が異なります。

このように統計学は勘違いしやすいのです。

この章では、

勘違いしやすい統計学

について書かれています。

一生
一生

よく使われるようになったからこそ、

勘違いしないようにいっしょに学びましょう。

それではよろしくお願いします。

こんな人にオススメ!!

  • 会社で統計学を使おうとしている人
  • どんな時も「平均」から傾向を調べている人

結果を信じる前に言葉の意味を理解する

外国語を学ぶと論理的な思考能力が増す

徳

こちらは昔発表された統計結果だそうです。

これを聞いてあなたはどう思いますか?

Aくん
Aくん

外国語を話せるようになったら論理的に考えられるようになるのか

と思いませんでしたか?

確かに、

外国語の勉強をする → 論理的思考能力は上がる

かもしれません。

しかしこの文は、

論理的思考能力を上げるには外国語を勉強した方が良いと書かれているわけではない

のです。

徳

内容は似ていても意味は異なりますよね。

他の方法でも論理的思考能力はあげられます。

全く外人の関わることもない人が論理的思考能力を上げたいからと言って、

Bさん
Bさん

外国語の勉強をしないと!!

と思う必要があるでしょうか?

そんなことありませんよね。

しかし今は、

  • 会社のグローバル化
  • 小学生の必須教科に英語

など、英語を勉強しておかなきゃと思う要素がたくさんあります。

徳

あなたも英語は話せるようにならなきゃと思っていませんか?

英語を話せるようになりたいのなら、英語の勉強は必要です。

しかし、例のように

そこから他の能力を上げたいと思っているのなら別の方法も考えてみる

ようにしましょう。

社会全体が一つの方向に向かっているときには、

反対側を見る必要があります。

出典:「面白くて仕事に役立つ数学」より

先ほどの例で言うと、

原因

外国語の勉強をする

結果

論理的思考能力が上がる

傾向にあるというだけの文です。

徳

「原因」→「結果」であり、

「結果」→「原因」ではないのです。

いつでも使える方法は存在しない

複数の数字の真ん中の値を求めるとき、あなたならどんな値を求めますか?

おそらく、

平均値

ですよね。

徳

平均身長・平均給与など

色々なところで平均が使われていますよね。

しかし、この平均が勘違いを生むこともあります。

平均とは、

データの総和 ÷ データの数

で求められます。

そのため、ちょうど真ん中を求められると思われていますが、

平均は、

たった一つの異常に離れている値にすごく影響されやすい

です。

500・500・500・500・500

2100・100・100・100・100

どちらも平均=500です。

しかし、各データを見て同じような集まりに見えますか?

徳

たった一つの2100によって、

無理やり平均500になったようにも見えますよね。

この場合必要なのは、

分散

です。

徳

分散とは、各データの平均からのバラツキです。

分散は、

平均値とデータの差をとって2乗します。

それから、この2乗した数値の平均値を計算する

出典:「面白くて仕事に役立つ数学」より

ことで求められます。

こちらは先ほどの例と同じ値です。

500・500・500・500・500

分散 = 0

2100・100・100・100・100

分散 = 640000

このように全然異なる値になります。

一生
一生

2乗したこともあり、値が大きく違うこともあります。

統計学の勉強をしていれば、

平均だけをあてにしていては危ない

と知っていることがほとんどでしょう。

一生
一生

分散も知っているからですね。

しかし、

平均というのは統計学を勉強してなくてもほとんどの人が知っている

言葉です。

 一生
一生

求め方も簡単ですよね。

今回の平均と分散の話のように、

いつでも使えるような方法は存在しない

出典:「面白くて仕事に役立つ数学」より

のです。

一生
一生

いつでも平均だけで比べればいいというわけでありません。

何を調べたいかどんなデータから調べたいかで使える方法は変わっていくのです。

奥付

題名:「面白くて仕事に役立つ数学」

発行日:2017年08月31日 初版第1刷発行

著者:柳谷晃

出典「面白くて仕事に役立つ数学」より

まとめ

今回は、

勘違いしやすい統計学

についての本を紹介させていただきました。

ビッグデータ・機械学習

これらによりたくさんの人が統計から傾向や予測をたってることができることを知っています。

しかし、

一つ一つに値の意味もちゃんと理解しないと勘違いも生まれやすい

です。

大事なことは、

いつでも使えるような方法は存在しない

出典:「面白くて仕事に役立つ数学」より

ということです。

自社の統計を取るときも、

  • 何を求めたいのか
  • どんなデータを使っているのか

をちゃんと理解して統計学を使いましょう。

一生
一生

誰でも知っている「平均」ですら

勘違いしやすいですからね。

また、統計学などは過去のデータから今までの傾向やこれからの予測をします。

実際のデータを使っているため、誰でもあてにします。

しかし本書では、

知識や情報ばかりに偏るのではなく、

勘も大事にしないと、間違えますよ

出典:「面白くて仕事に役立つ数学」より

と書かれています。

そうです。

統計学だけで求めた値には勘は入っていない

のです。

全く勘を必要としないならそれでいいですが、

勘は長い経験からくるものであり決して無視していいものではない

のです。

徳

統計があくまで予測や傾向を求めるものですからね。

実際のデータと公式で求めたものは嘘はつかないです。

しかし、それだけを信じるのも危険ということですね。

徳

経験が長ければ長いほどその人の勘も一つの情報です。

この本では、他に

「AIにできる自動化」や「AIの未来予想図」

についてなどが書かれています。

この記事を読んで興味を持った方は、ぜひ読んでみてください。


本は、人の知識の宝庫です。

一冊の本を全て取り入れるのは大変です。

そのため、何か一つでも自分に取り入れてみましょう。

それだけで、自分の成長が見え、とても楽しいですよ。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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