お互いが普通に関われること
こんにちは、一生と言います。
今回ご紹介する章は、
です。
はじめに
本書は、全盲の石田由香理さんと以前石田さんの先生をしていた西村幹子さんのお二人が書かれた一冊です。
全盲
と聞くとどんなことを思い浮かべますか?
本人も周りも大変だろうなぁ
ただただすごいです
というイメージでしょうか。
私も、外を歩いているだけでもすごいと思います。
しかし著者の石田由香理さんは、
大学を卒業・英国の大学院で修士号を取得・何度もフィリピンを訪れるなど
すごい活動的な方です。
本書の「はじめに」には、そんな石田さんの先生をしていた西村さんが石田さんから学んだことが紹介されています。
この章では、
本当のバリアフリーとは
について書かれています。
バリアフリーであること
これはとても大事なことです。
しかし、私の知っているバリアフリーでは足りないことに気付かされました。
もしかすると、あなたもそうかもしれません。
一緒にバリアフリーについて学びましょう。
それではよろしくお願いします。
こんな人にオススメ!!
- 介護などの仕事をしている人
- 接客業などをしている人
- 目が見えない人は危険と思っている人
バリアフリーって何?
そもそもバリアフリーってどんなことだと思っていますか?
点字ブロックとか
「ヘルプマーク」とかもそうだよね
このようなイメージでしょうか。
私も最初に出てきたのは、
「点字」と「ヘルプマーク」です。
もともとバリアフリーとは、
障壁となるものをなくして生活しやすくすること
です。
- 目が見えないから点字や音声案内
- 盲導犬と一緒に入れるレストラン
- 音が聞こえないから大きな案内板
など何か障壁になってしまうことがある人の障壁をなくすことです。
でもそれだけでなく、
- 事故などの放送があったけど聞こえていないのか気づいていないから教えてあげる
- 体調が悪そうだから席を譲る
など自分の行動がバリアフリーでもあります。
見えないと何もできないって思ってない?
では、全盲の方が近くにいたとして自分が何をすべきと思いますか?
ほぼ全て
見えないんだからずっと一緒にいてあげたほうがいいよね
このように思っていませんか?
私は思っていました。
見えないってそれくらい大変だと思っています。
しかし著者の石田さんは、
大学も卒業しているし外国へも旅行している
のです。
実際もう一人の著者の西村さんは、ワークショップという生徒が主体となって進める調査も何も問題なく参加できていることに驚いたと書かれています。
ワークショップは、自分たちがメインとなって調査を進めるため、決まった流れで進めません。
聞いたことを書けばいいという授業ではありません。
そのため、視覚的ツールを使用することが増えます。
地図であったりカレンダーですね。
それでも石田さんは何も問題なく参加できていたのです。
目が見えないとどうしても「これはできない」「あれも一人ではできない」と私たちは考えてしまいがちです。
目はそれくらい情報を集めてくれます。
でも石田さんのように、問題なくできる人もいるのです。
目が見えないから、
- ずっとそばにいてあげないといけない
- これはさせられない
などの固定概念を作ってしまうのは目が見える側だけの考えかもしれません。
もちろん、危ないことはさせられないです。
でも、全部ダメと決める必要はないかもしれません。
本当のバリアフリー
ここまでで、目が見えないからといって何もできないなんてことはないことがわかったと思います。
でも逆に自分たちが思ってもいないことが難しいかもしれません。
経験してみないとわからないことって、
たくさんあります。
これらは、実際に話して「できること」「できないこと」などを知ることが大事です。
- 目が見えない人のために全てに点字をつけた
- 音が聞こえない人のために案内板の文字を全部大きくした
確かにこれもバリアフリーと言えます。
でも、
点字をつけたんだから何も問題ないでしょ
文字を見やすくしたんだから一人でできるよね
なんて思っていませんか?
自立できれば問題ないなんてことはない
んです。
もう自立できるから関わらない
そんな考え方をしてはいけません。
お互いが自然に関われることが一番大事だと思います。
つまり本当のバリアフリーとは、
相手の気持ちに寄り添う
出典:「<できること>の見つけ方」より
ということです。
終わりに
今回は、
本当のバリアフリーとは
についての本を紹介させていただきました。
私はこの本を読むまで、
バリアフリーって誰でも同じように生活できること
だと考えていました。
- 見えないけど点字があれば同じことがわかる
- 車椅子だけどエレベータがあれば上り下りができる
このような感じで一つ一つ問題を解決していければ良いと思っていました。
でも、それでOKではないです。
そのような問題の解決も必要ですが、
その上でお互いが自然と関われること
が一番良いことです。
この本では、他に
「石田さんが経験してきたこと」や「できることの見つけ方」
についてなどが書かれています。
実際こちらの本は、バリアフリーの本ではなくできることを見つけ方を教えてくれるの本です。
ただ、私は本書の「はじめに」を読んでどうしてもこの考えを伝えたいと思い、バリアフリーについて紹介させていただきました。
この記事を読んで興味を持った方は、ぜひ読んでみてください。
奥付
題名:「<できること>の見つけ方」
発行日:2014年11月20日 第1刷発行
著者:石田由香理・西村幹子
出典:「<できること>の見つけ方」より
本は、人の知識の宝庫です。
一冊の本を全て取り入れるのは大変です。
そのため、何か一つでも自分に取り入れてみましょう。
それだけで、自分の成長が見え、とても楽しいですよ。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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