直感と理論は全く逆のこともある
こんにちは、一生と言います。
今回ご紹介する章は、
David J.Handさんの
「[偶然]の統計学 第3章:偶然とはなにか?」
です。
99%起きないから大丈夫
このような言葉、聞いたことないですか?
確かにほぼ、起きない事のようですよね。
しかし、それで絶対に起きないと決めつけるのは大変危険です。
なぜなら、数字のみで考えても1%起きることがあり得ることです。
そして、その数字はどのように求められたものかわかりません。
本当に99%なのかは分からないですからね。
この記事では、コイントスの表裏を例にしています。
このような遊びでならあまり深く考えなくても良いですが、仕事での99%起きないことは無視しては危ないこともあります。
この本は、99%起きないようなことでも無視するとなぜ危ないかを教えてくれます。
論文のように書かれており、内容は難しかったです。
それではよろしくお願いします。
こんな人にオススメ!!
- 常に直感のみで動いてしまう人
- 論理的に考えたい人
偶然とは起こらない出来事ではない
偶然とは、
到底起こりそうにない出来事
出典:[偶然]の統計学より
のことです。
起こりそうにいないが起きたことを偶然と言います。
確率で言うところの99%のようなものですね。
100%ならあり得ませんが、99%なら起きることもあり得ます。
つまり偶然とは、
起きない出来事ではなく、起こりそうにない出来事
です。
大数の法則
与えられた数の集合からランダムに選び出された一連の数の平均は、その集合の平均値に近づいていく傾向を示す。
出典:[偶然]の統計学より
つまり、
同じことを繰り返した場合、その数が多くなるほど、理論値に近づいていく
ということです。
これを、
大数の法則
と言います。
それなら、「裏」が10回中8回も出たなら、次は「表」が出やすいと思いたくもなりますよね!
しかし、そういうことではなく、10回のうちの8回は確率に影響しますが、1000回のうちの8回では確率に影響はあまりありません。
コイントス1000回で、表496回・裏504回なら差は8回あります。
しかし、確率になおすと、
表:496/1000 = 62/125 = 0.496・裏:504/1000 = 63/125 = 0.504
とほぼお互い1/2です。
このように、少ない回数で考えて、次の予測をしてしまうと、誤解を招いてしまうこともあります。
あくまで1回1回の確率は理論値です。
投げている人が手品師であったり、コインに細工がしてある場合は除きます。
これでは、理論値は正しくありません。
偶然は直感では理解しにくい
偶然起こる物事の性質をなかなか理解できない人がこの現代にも大勢いる
出典:[偶然]の統計学より
ある事の発生する確率が、特定の回数のうちに実際の確率より高かった場合、次の同じ回数では確率が低くなると考えてしまう。
このような誤解を
ギャンブラーの錯誤
出典:[偶然]の統計学より
と言います。
実際は、どこの結果を切り取っても、確率は”1/2”です。
なので、10回の結果をみたら5回「表」が出ると考えるのが正しいです。
あくまで確率の問題であり、直感的ではないですがw
このように、
起こりにくいことが起きたからといって、その後にはもう起きないこと
と考えるのも危険です。
まとめ
今回は、「偶然」についての本を紹介させていただきました。
偶然は、0%ではありません。
0%に近いが0%にならないことです。
実際、数値化された確率は、理論的に考えやすくなります。(コイントスの1/2・サイコロの目の1/6など)
ですが、先ほど紹介した、
ギャンブラーの錯誤
出典:[偶然]の統計学より
のような誤解も生みやすくなります。
私はよくそう考えたくなります。
それが起きて欲しいことの場合、「さっきまで起きてないんだから次は大丈夫だろう」と祈ってしまいます。
実際の確率は変わらないんですよね。
ここでの例のコイントスなどなら、そんなに深く考えなくても良いですが、仕事などでの偶然に対する対策も考えるべきです。
起きにくいと考えられる分、その対策を考えるのは時間に余裕があればでしょう。
しかし、思い浮かんだ以上それも
”リスク”
と考える方が安全です。
なんでもリスクと考えてしまっては、前に進めない人もいますが、思い浮かんだリスクには対策を考えて損はないはずです。
この本では、他に「不可避の法則」や「選択の法則」についてなどが書かれています。
この記事を読んで興味を持った方は、ぜひ読んでみてください。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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